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ブログでの更新のお知らせ

本当は、このカテゴリを1ページずつ表示したいと思っていたのですが、
私の知識が足りず・・・
下にどんどん長くなってしまいました。
今後は、ホームページと連動しているブログにて更新をしていきたいと思います。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

世界最大の諜報組織か? NNNについて

 たとえば、世界の主要人物はフリーメーソンに所属しているといわれていたり、『007』シリーズや『ミッション:インポッシブル』が根強い人気を誇っていたり。人は心のどこかで、「もしかして、世界は私の知らないところでひそかにコントロールされている⁉」と疑ってみたい生き物なのかもしれない。

 
昨今、猫好きの間でまことしやかに語られているのが「NNN(ねこねこネットワーク又はぬこぬこネットワークの略)」なる秘密組織の存在である。現状では、組織の全貌はもちろん、その存在すらも明らかにされていない。
  ただし、多くの猫好きの人々からの証言を分析すると、NNNの活動内容がぼんやりとではあるが浮かび上がってくる。NNNとは、猫と暮らしたいと願っている人物をターゲットにし、絶妙のタイミングで猫を派遣する組織とみられている。


私は今、2匹の猫と一緒に暮らしているが、振り返ってみるとNNNのターゲットにされていたとしか思えない出来事がいくつも重なっているのである。
 
先住猫マッシュとの出逢いは、2003年の1月だった。私は四姉妹の長女で、数年以上もの間、2DKの狭いアパートで長女、次女、三女の三人が暮らしていた。一室が寝室、残りの一室が茶の間と私の仕事部屋を兼ねていた。いくら姉妹とはいっても、妙齢の女性が三人もひしめき合って暮らし続けるのはなかなかつらいものである。古くて狭くて日当たりの悪いアパートで肩を寄せ合って暮らしていると、時々、気が滅入りそうになってしまうのだ。

いろいろなタイミングが重なって、私たちは引っ越しをすることになった。2002年の8月のことだった。特にこだわったわけではなかったものの、新居はペット可の物件だった。子どものころから猫と暮らしていたので、3人とも猫は好きだった。ただ、猫を飼う予定はまったくなかった。家賃や駅からの距離、間取り、日当たり、治安などいろいろな条件に合致した物件が、たまたまペット可だったというだけだ。


その年の暮れのことだった。普段は生意気な態度の三女が珍しくしおらしい態度をとり、「ねえねえ、猫を飼うのはどうかな」と提案をしてきた。聞けば、勤務先で捨て猫を拾ったものの、猫アレルギーを発症して飼えなくなった同僚がいるとのことだった。「ペット可だし、いいんじゃない」と私も次女もあっさりと納得した。そうして猫の写真すら見ないまま、引き取り日の2013年1月26日がやってきたのである。
親元を離れて暮らしはじめてからというもの、実家の猫以外の猫とはほとんど縁がなかったというのに、ペット可の物件に引っ越した途端、とんとん拍子で猫を飼うことが決まっていったのは不思議である。しかし、NNNという闇の組織の暗躍によるものだったと思えば納得できる。ちなみに、最初にマッシュを拾った人物は、三女の夫となった。
 
私はライターという仕事柄、初対面の人からお話をうかがう機会が割と多い。場数を踏んだおかげでなんとかかんとかインタビューはこなせるようになったが、雑談は苦手だった。だが、マッシュと暮らしはじめてから、「猫」というネタができた。猫好きの取材対象者と雑談が盛り上がり、連絡先を交換してプライベートでも親しくなった人は少なくない。当時、地方局のアナウンサーだったYさんとも、猫がきっかけで仲良くなった。

マッシュと暮らしはじめて2年半後、2005年7月のことだった。上京し、フリーのアナウンサーとして活動をしていたYさんから連絡があった。知人の家の床下から母猫と子猫8匹、計9匹を保護したので、1匹もらってはくれないだろうかという連絡だった。それがきっかけで、2匹目のそらこがわが家の一員になった。
同じころ、仕事仲間のSさんから「猫を飼いたい」と相談を受けていたのでYさんを紹介することにした。SさんはYさん宅に猫を見に行き、その場で即決して2匹をもらい受けた。これもNNNの手引きによるものだとにらんでいる。
 
NNN体験談はまだ続く。
私は2009年と2010年に近所で子猫を保護している。2009年に保護した三毛猫はウーウーという鳴き声から「うーちゃん」と呼んでいた。手狭な2LDKでこれ以上猫を飼うことはできないため、うーちゃんの里親を探すことにした。里親を探すのは初めてのことで、長期戦を覚悟していた。

ところが、写真入りのチラシを貼った日の夕方には、うーちゃんをもらいたいという人が現われた。そのチラシが貼られたのはわが家から遠く離れた23区内で、希望者は付近で働いている人だった。よくよく話を聞いてみたところ、その方の自宅はうちの近辺だった。夫婦でかわいがっている三毛猫が老衰になりかけており、新しい三毛猫を探そうと思いはじめたときにうーちゃんの貼り紙が目についたのだという。

結局うーちゃんは、一週間ほどわが家に滞在しただけで、やさしいご夫婦のもとへと引き取られて行った。

2010年に保護した猫は、柄がキジトラだったので「キジくん」と呼ぶことにした。キジくんを保護する際には、先にも登場した仕事仲間のSさんにも手伝ってもらった。Sさんはキジくんの引き取り先に心当たりがあるという。それは彼女の勤務先の独身男性だった。彼は以前から猫を飼いたいと譲渡会などに足を運んでいたそうだが、ひとり暮らしの独身男性ということでことごとく断られていたという。
キジくんと対面したその男性は、「どんな猫でもいいと思っていたのですが、できればキジトラのオスが良かったんです」と言った。キジくんは、まさにその男性が探していた猫に合致していたのだ。

このように、わたしひとりを例にとっても、偶然とは思えないタイミングで猫と出逢うケースがこれほどある。NNNはわたしたちの知らないところで、今日も人間界を陰から操っているのかもしれない。

シベリア猫のミールくんは、ロシアが放ったスパイなのか? 

猫は政治の舞台にも、しばしばその姿を現わす。
現在、日本中の猫好きの注目を集めている猫のひとり(ひと猫?)が、サイベリアンのミールくんであろう。ミールくんは、ロシアのプーチン大統領から秋田県知事の佐竹のりひさ氏に贈られた猫である。彼は佐竹知事がプーチン大統領に贈った秋田犬「ゆめ」への返礼として、2012年8月に日本にやってきた。「ミール」という名前はロシア語の「平和」に由来するという。ミールくんは現在、佐竹知事の官舎で暮らしている。

 
秋田県の公式サイトでは、佐竹知事の記者会見の模様の全文書き起こしを見ることができる。2013年1月15日の記者会見の記録には、質疑応答の中にミールくんに関するものがある。ミールくんの取材に関し、知事は「猫を飼っている方はご承知だと思いますが」と前置きをしつつ、「一般の猫は、光と音、あるいは飼い主以外の人について非常に敏感です。一度に取材をすると猫が非常に元気がなくなる可能性もありますから、ここはひとつご配慮いただきたいと思います」と話している。口調こそ丁寧ではあるものの、猫の立場に立って過剰な取材をけん制したのである。

また、話題の後半では「今、65歳ですので、猫ちゃんよりは先に死なれないということで、がんばって大事に育てたいと思います。猫の話になりますと、非常に興奮しております」とも話している。これらの発言は猫好きの心をわしづかみにし、佐竹知事は一躍、全国区の有名知事となった。

知事は公式サイトにて、ミールくんの動画や写真を公開している。特筆すべきは、ミールくんの類まれなるビジュアルであろう。極寒のロシア出身だけあって、全身が長い毛でおおわれている。ふわっふわのもっふもふである。

人間には、ふわふわしているものを見ると触りたくなる習性があるという。一説によれば、はるか昔、人間がまだサルだったころ、わたしたちは互いに毛づくろいをすることでコミュニケーションをとっていたのだとか。その名残りで、ふわふわしているものを目にすると無条件に触れたくなるらしい。豪華な天然の毛皮をまとうミールくんが人間を虜にするのは当然のことなのである。

しかも、色は白である。清潔感、軽やかさ、信頼感、純粋無垢。クリーンな印象の白は、目にする人に高い好感度を与える色である。食事をしている時でも、太目の前足でおもちゃにじゃれている時でも、ただぼんやりと座っている時でも、いついかなる時でもミールくんがかわいく見えてしまう理由のひとつには、白い毛並であることが挙げられるであろう。もちろん、ミールくんの毛色が黒であっても三毛であっても茶トラであっても、その魅力には変わりはない。

 
ところで、インターネット上でミールくんの姿を目にした人たちの間で、まことしやかにささやかれている噂がある。気品とかわいらしさを兼ね備えた容姿で見る人を魅了しつづけているミールくんが、ロシアが放った新鋭のスパイではないかというのである。

その根拠とされているのが、ミールくんの眼である。時おり、ビームを放っているかのように目を光らせる様子が、秘かに祖国と通信をしているように見えるとか見えないとか。考えてみれば、音を立てずに歩くことができ、政治家のプライベートな部分にやすやすと入り込むことができるミールくんは、スパイにうってつけの人材(猫材?)であるといえるであろう。
仮に日本人の生活のすべてがミールくんに監視されていたとしても――。わたしたち猫好きには、もはやなすすべはないのである。
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